シューバッハは静かに暮らしたい

シューバッハの特殊能力…それは「聴いたもの」を何でも「分析する」能力ッ!

キルミーのOPは本当にベイベーなのか、分析してみた。

 
どうも、シューバッハです。
 
今回は「キルミーベイベー!」というアニメのOPを分析してみたいと思います。
 
とてもキルミーベイベーなアニメとして有名ですが、
キルミーでハイセンスな歌詞とベイベーでクールなサウンドで
多くのアニメファンを魅了(キルミーベイベー)しました。
 
 
しかし、
改めてこの曲と向き合ってみると思うのです。
 
 
 
 
 
 
 
「この曲……
……果たして本当にキルミーベイベーなのか…?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
正直僕も何を言ってるのか分かりませんが、
とにかく分析してみましょう。
 
 
 
 
 
アニソンとしてはかなり尖った曲になってますね。
人によっては受け入れがたいサウンドかもしれませんが、面白い曲だと思います。
 
まず大まかな楽曲構成を見てみると
 
イントロ
Aメロ(キルミーベイベーどしたの……〜
↓(8小節)
Bメロ(いつもオンサイト……〜
↓(8小節)
Cメロ(ガチすぎてギリギリ……〜
↓(?小節)
Aメロ(キルミーベイベーあそぼよ…〜
↓(8小節)
Bメロ(いつもオールライト……〜
↓(8小節)
間奏
↓(8小節)
Aメロ(キルミーベイベー今度は……〜
どーん!!
 
 
 
まず構成の点から考えてみると、
通常の歌モノでは必ずと言っていいほど存在するはずの
サビが見当たりませんね。
強いて言えばCメロの部分がサビに当たるのでしょうが、
サビにしては変拍子で分かりにくいメロディですし、
Cメロと呼ぶことにしました。
 
 
ではそれぞれの部分を詳しく見ていきましょう。
 
 
 
<イントロ>
 
キルミーの登場人物であるソーニャちゃんというキャラの設定について説明しておきます。
ソーニャちゃんは殺し屋をやっている女子高生で、金髪ツインテールの外国人です。
国籍は不明なのですが、金髪と殺し屋という設定からして恐らくあの寒い国の出身だと予想が出来ます。
そこでこの曲はその某国の伝統的なダンスから着想を得たのでしょう、
イントロの頭から入ってくるアコーディオンの音色や軽快なテンポ感は、
まさしく民族音楽の影響が現れている証拠です。
 
キャラクターの設定とマッチングした見事なイントロ、
最高にキルミーベイベーですね。
 
 
 
 
<Aメロ>
 
さて、イントロより難解になっています。
というかこのAメロこそが曲のイメージを難解にしている原因かと思われます。笑
なぜならイントロやBメロ、Cメロとは違って
Aメロだけ調性が曖昧になっているからです。
ベースが半音階で行ったり来たり、
メロディも歌っているというよりはリズム付きのセリフといった感じですね。
 
ではなぜそんなアプローチをしているのでしょうか?
 
 
理由として考えられるのは、このアニメのタイトルでもある
キルミーベイベーというキーワードを視聴者に1度聴いただけで
覚えて欲しいからではないでしょうか。
実際どうでしょう、先ほど「Cメロがサビに当たるかもしれない」と書きましたが、
例えばこの曲を1度聴いた人がまず口ずさむとしたらそれはCメロではなく、
やはりAメロの「キルミーベイベー!」の部分を思わず歌ってしまう人が
多いと思います。
あえて難解なサウンドと一緒に合わせることで「キルミーベイべー」という
単語をキャッチーにしているのです。
 
逆転の発想にも近いキャッチーなメロディ、わさわさしてきました…!
 
 
 
<Bメロ>
 
メロディラインが明快になり、調性が安定します。
ただ、全音音階(ホールトーンスケール)を挟んでいたりするので
若干わかりづらい感じもしますが、ここで使われているaugは
ドミナントの第5音が上方変位した和音が鳴っていると考えると
調性が失われている感じはしません。
 
調性が安定したイントロとBメロに対し、
Aメロとこの後に出てくるCメロが不安定な部分だとすると、
この曲は
 
安定→不安定→安定→不安定→…
 
と、安定と不安定を交互に繰り返す構成になっているのがわかると思います。
これにより楽曲全体に大きなうねりをもたらし、
聴いている人の心を揺さぶります。
 
ここまで聴いた時点で
あなたはすでにキルミーベイベーの虜になっているのです。(?)
 
 
 
 
 
<Cメロ>
 
 さて、問題の変拍子パートです。
僕は変拍子がめちゃくちゃ好きでプログレとかも良く聴くんですが、
ぶっちゃけ変拍子の分析って何をすればいいのか良く分かりません。笑
民族音楽のように一定のグルーヴやノリが感じられる混合拍子の場合は別ですが、
それ以外のジャンルの変拍子なんて聴いててカッコよければいいのでは?
と思うことが大半なのです。
 
が、
 
しかし、この曲の変拍子に関しては
分析してみると面白いことがわかりました。
 
拍子ではなく、歌詞に注目してみましょう。
 
 
ガチ すぎて ギリギリ ともすれば
ピロシキ もとい では? アウチ なかよし
コボルスキ みぞおち フォリシッ!!
 
 
うーん、
歌詞を見ただけでは意味がわからないですねw
 
しかし、こうしてみるとどうでしょう?
 
 
ガチ|すぎて|ギリギリ|ともすれば|ピロシキ|もとい
では|アウチ|なかよし|コボルスキ|みぞおち|フォリシ
 
 
気が付きましたか?
そうです、この変拍子には規則性があったんです。
単語ごとに区切ってコードが変化しているので
もしやと思ったのですが、単語ごとに8分音符の数を書いてみると
 
2|3|4|5|4|3 
2|3|4|5|4|3
 
8分音符2拍から1拍ずつ増えていき、
5拍まで増えたらまた1拍ずつ減っていく…
なんとも美しく計算し尽くされた
変拍子だったのです!
 
こんな仕掛けがされていたとは…
言葉も出ませんね。
この素晴らしさを表すことの出来る言葉があるとすれば
それはやはりこれしか無いんでしょうね…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「キルミーのベイベー」、いかがだったでしょうか。
分析を通して、この曲が果たして本当にキルミーベイベーなのか、
皆さんの心に少しでも答えが出たのなら幸いです。
ちなみにOPほどパンチのある感じでは無いですが
EDも不思議な中毒性のある曲なので、
是非聴いてみてください。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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シューバッハ(@schu_bach)