今や誰もが知ってるカノン進行、現代ではその形を変えている?
こんにちは、シューバッハです。
今季アニメを少しずつ消化してます。
色々と面白いアニメが多いですが、やはりカバネリがめっちゃ面白いですね。
とりあえず今のところホモ展開は無さそうで安心してます()
さて、今回は皆大好き「カノン進行」についてのお話です。
カノン進行といえば
パッヘルベル作曲の「カノン」という曲に登場するコード進行のことで、とても美しいコード進行です。
Key:C majでいうと、
C → G/B → Am → Em/G → F →…
Ⅰ → Ⅴ → Ⅵm→ Ⅲm → Ⅳ →…
ですね。
ベースが綺麗に順次下降しているのが特徴です。
「人間が最も心地よく感じる進行」なんて言われることもあります。
このカノン進行をロックやポップスといったジャンルに取り入れ、大ヒットした曲がたくさんあります。
そのため、今や定番のコード進行としてカノン進行はとても認知度の高いものになっています。
ちなみに皆大好きと言っておきながら
僕はカノン進行があまり好きじゃないです。笑
なぜならカノン進行が流行ったのは、すでに一昔前な気がするからです。
しかし未だに書店や楽器店でよく売ってるコード進行について書いてある理論書のようなものには、必ずと言っていいほどカノン進行が挙げられています。
じゃあ例えば曲を作る時、
やはり定番と言われ続けているのならカノン進行を使うべきなのか?
それとも現代においてカノン進行は時代遅れなのか?
皆さんはどちらだと思いますか?
どちらでもない、
俺はカバネリだ!!!!!
という冗談はさておき、
僕の意見としては
「どちらも正解であり不正解」
だと思います。
これはカノン進行に限った話でもなければ音楽に限った話でもないと思うのですが、
どんなに古くても良いモノは良いんです。
しかしそのまま使うのはやはり違うと思います。
時代に合わせて変化することも必要なのではないでしょうか!
事実、カノン進行は変化してきていると僕は思っています。
そこで、僕が今まで聴いてきたアニソンの中から
カノン進行から派生してきたと思われるコード進行をいくつか紹介してみたいと思います!
<パターン①〜フラッと寄り道!♭系カノン進行〜>
TVアニメ アイドルマスターOP 「READY!!」
サビがカノン進行になっています。
が、途中で変化していますね。
従来のカノン進行だったら4小節目にはGm on B♭が入りますが、
代わりに5小節目のⅣ(A♭)に向かうためのⅡ-Ⅴモーションが使われています。
1〜3小節目と違い、
ここだけコードの切り替わりが2拍ごとになるのも良いですね。
下属調に向かうような進行なので、♭系カノン進行と勝手に呼んでます。
この曲の作曲者、神前暁さんの他の曲だと
かんなぎのOP「motto⭐︎派手にね!」で同じ進行が使われています。
<パターン②〜マイナーに寄っちマイナー!マイナー系カノン進行〜>
キルラキル 「シリウス」
これまたサビでカノン進行の派生系が使われています。
しかし
これ、本当にカノン進行なのか…?
と思われるかもしれません。
先ほどの♭系カノン進行よりコードの動きが多くなっているので
わかりにくいと思います。
むしろ人によってはこれをカノン進行の派生系だと
言わない人もいるでしょうが、
このコード進行、よーく見てください。
各小節の頭のコードだけ抜き出してみましょう。
代理コードが使われていますが
ベースが順次下降しており、カノン進行が元になっていることが分かります!
原曲のコード進行を見ると、
2小節目の3拍目(G#7)にⅥ度に向かうためのセカンダリードミナントが入っているので、
カノン進行の明るさとマイナーの切なさが合わさった
ハイブリッドでカッコいい進行ですね!
<パターン③〜これぞ円環の理!転調型、カノン進行に導かれるカノン進行〜>
劇場版まどかマギカ 主題歌「君の銀の庭」
さてこの曲のカノン進行、どうでしょう。
どこも変わったところは無いように思いませんか?
そうです、この曲は普通のカノン進行しか使われていません。
でも楽曲全体を聴いてみると、面白い仕掛けがあることに気づきます。
答えはAメロです。
Aメロのコード進行を見てみましょう。
なんと!この曲、Aメロでもカノン進行が使われていますね!
でもそんなにカノン進行使いまくって大丈夫なの?
と、思いますよね。
そこで!
この曲は転調をさせています。
転調することで同じ進行も新鮮に聴こえるようになり、
それでいて楽曲全体に統一感が生まれます。
3拍子のテンポ感といい、巡り巡る転調といい、
まさにまどマギの雰囲気に合っている素晴らしい曲だと思います!
カノン進行の派生系、いかがだったでしょうか?
今回紹介した3パターン以外にも
カノン進行の可能性はまだまだたくさんあると思います!
むしろまだ誰も発見していない派生系を見つけられたら、
新たなジャンルやサウンドの開拓にもなりそうですね…!
以上、現代のカノン進行について、でした!
六根清浄!!!!!
シューバッハ(@schu_bach)